最新コレックション フランス／ブルゴーニュ > ブルゴーニュ地方 > 【ブルゴーニュ生産者サ行（シ）3】 > ロベール・シリュグ：タカムラ ワイン ハウ

シリュグの宝石がプルミエ・クリュのプティ・モンだ。リシュブールの上部斜面で、クロ・パラントゥとオ・レイニョに挟まれている。
通路がないため、馬で耕作するしかない。ドルーアンがベンチマークで、ＤＲＣも所有しているが、シリュグの畑は０．４６haと２番めの広さ。
どこも面積が小さく、なかなか出会えない。ロマネ・サン・ヴィヴァンやミュジニーに例えられる。
表土が４０センチしかない。手で耕作している。芍薬、ブラックラズベリー、ダークチェリー、ミント、じんわりしたうまみと純粋な果実がナイアガラの滝のようになだれ落ちてくる。
抑制されているがぎっしりと詰まったエネルギー。
厚みがあり、浮遊感のあるフィニッシュ。
５０％の全房発酵、新樽比率は４０％。
９４点。
ブルゴーニュの2017ヴィンテージの赤は、2015とちょっと似ている。よく熟していて、酸はやや低めで、アプローチャブル。目が開いていて、早くから楽しめる。
一方で、果実味によりすぎて、クラシカルなエレガンスに欠けるものも散見された。そうした中で、ヴォーヌ・ロマネのドメーヌ・ロベール・シリュグは全房発酵を導入し、一貫して、エレガントな表現を保つドメーヌとして印象に残った。
シリュグ家はジャイエ家の流れを組んでいる。アンリ・ジャイエの父ユージン・ルイ・ジャイエの長兄ジャン・フランソワ・ジャイエの娘が、シリュグ家に嫁いだ。
現在はジャン・ルイとカトリーヌの息子で5代目のアルノーが、徐々にワイン造りの中心となりつつある。アルノーはノエラ家から嫁いだソフィーと、ドメーヌ・アルノー・エ・ソフィー・シリュグ・ノエラも2016年から生産している。
ロベール・シリュグの11haの畑から造られるワインはどれも、極めて淡い色調で、2017年の暑さを感じさせない繊細さを秘めている。